
【きょうのギモン】弁護士について、誤解されがちなことはありますか?

弁護士
神野由貴


【きょうの弁護士】神野 由貴
税関職員の経歴を経て、弁護士に。アディーレ法律事務所にて、不貞慰謝料の請求における交渉・訴訟、また弁護士の視点からマーケティング施策などに携わる。プライベートでは、小学生の頃からの歴史好き。歴史ドラマやYouTube、書籍など、普段から様々な歴史コンテンツを楽しみ、時間ができれば、歴史的な名所にも足を運んでいる。(兵庫県弁護士会 所属)
ポイント① 「すべての法律に精通している」わけではない
弁護士という職業は、けっこう誤解されがちです。
まず、多くの人が「弁護士はすべての法律に精通している」と考えがちですが、 実はそうでもありません。
弁護士が取り扱っている業務は特定の分野に偏っていることも多く、たとえば、企業法務に特化した事務所に所属する弁護士が、刑事事件を扱うことは少ないのです。
ポイント② 裁判所にあまり行かない弁護士もいる
また、「弁護士は頻繁に裁判所に行く」と思われることもありますが、 弁護士によっては、裁判所に行く機会はそれほど多くありません。
なかには、「インハウスローヤー」と呼ばれる、民間企業の法務部などに所属し、会社員として働く弁護士も存在します。
ポイント③ 裁判は書面のやり取りが主
さらに、「弁護士は口が達者だ」と思われることが多いですが、 実際には、寡黙な方も多い印象です。
裁判の場であっても、実際には書面のやり取りが主で、相手方と議論をすることはありません。
むしろ裁判所に提出する書面作成に多くの時間を割く傾向にあります。