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【きょうのギモン】自分の好きな名前に変えたいのですが、できますか?

弁護士

保多崇志


【きょうの弁護士】保多 崇志(やすだ たかし)
早稲田大学法学部を卒業後、銀行員のキャリアを経て、弁護士に。アディーレ法律事務所にて、借金問題などの案件を手掛ける。”坂道系アイドルグループ” の大ファンでもあり、総勢100名ほどの全員の顔と名前を熟知している。(東京弁護士会 所属)


名前は原則、家庭裁判所の許可を得れば、変えることができます。

ただし、 認められるには「正当な事由」が必要 とされ、名字以上に、名前の変更は簡単ではありません。


この名前変更に必要な「正当な事由」とは、

・奇妙な名前
・外国人と間違えられる
・難読漢字で誰にも読んでもらえない

などが該当し、その名前であることで、社会生活に支障が出ているなど、 「改名しないと日常生活が困難になるか?」が判断の重要なポイント となります。

もちろん、そのほか各自の事情を踏まえた上での判断となりますが、単に「好きな名前に変えたい」という理由での改名は難しいといえるでしょう。


一方で、 名前の「読み方」は裁判所などの許可が必要なく、自分の裁量で変更できます。 戸籍には「読み方」まで記載されておらず、戸籍上の変更手続きが必要ないためです。

たとえば『剛(たけし)』という名前を、漢字は変わらず、読み方だけ『剛(ごう)』に変更するなどが挙げられます。

ただ「できる」とはいえ、名前の「読み方」は、日常生活から公的な書類まで、さまざまな場面で使用するものになります。そのため本当に必要か、慎重にしっかりと検討した上で行うようにしましょう。