子連れ飛行機旅行をラクにしたい!必見の事前準備と対策【中編】
弁護士
川原朋子
前編では、子連れ飛行機旅行の事前準備について説明しました。
中編では、当日あると心強いアイテムを紹介します。
「うちの子にはこれがあるといいかも!」というものがあったら、ぜひ持参してみてください。
【プロフィール】川原 朋子
青森県出身。「人を直接助ける仕事がしたい」と、働きながら夜間のロースクールに通い、司法試験に合格。弁護士に加え、メンタル心理カウンセラーなど多数の資格を持つ。現在、アディーレ法律事務所では、弁護士の立場からマーケティング施策などに従事。プライベートでは海外ドラマが好きで、なかでも好きなのは「刑事もの」や「弁護もの」。特に女性弁護士アリーが主人公の『アリーマイラブ』は、子どもの頃から何度も見返すほどのお気に入り。(埼玉弁護士会 所属)
必携!子連れ飛行機旅行当日の心強いアイテム
子連れ飛行機旅行当日、あると心強いアイテムを紹介します。
- ベビーカー
- 機内で遊べるおもちゃ
- タブレットとイヤホン
- 着替えとして新しくない服
- おむつとおしりふき、おむつ替えシート、ビニール袋
- 授乳ケープ
- 抱っこ紐
- 離乳食、幼児食、おかし
- 哺乳瓶、ミルク
一つ一つ、注意点も踏まえて説明していきます。
ベビーカー
ベビーカーは、赤ちゃんとの移動にとってなくてはならない道具です。
飛行機乗り換え時にベビーカーを使いたい人は、必ずチェックイン時に乗り換え時にベビーカーを使いたいことを伝えましょう。
そうすると、大体ベビーカーを入れる大きなビニール袋をくれます。搭乗するときにベビーカーを大きなビニール袋に入れて、指定された場所に置いておきます。
ちなみに、ワンオペで子連れだと、ベビーカーを大きなビニール袋に入れるのも、出すのも一苦労で時間がかかります。私は毎回ひとりでやっていますが、見るからに大変そうなので、周りの人が手伝ってくれたことがあります。
ここで大切なことがあります。
ビニール袋に入れたら、きちんと袋の出口を付属の紐で縛って中のものが出ないようにしましょう。
私は一度、袋に入れるのが大変だし、時間もなかったしで、袋の出口をきちんと締めなかったことがあります。そうしたら到着地で、ベビーカーの付属品が一つなくなっており、到着後ベビーカーが使えなくなった・・・ということがありました。
ベビーカーは使えないし、紛失で必要な申告をするのに時間もかかるしで、とっても大変でした。
さて、乗り換え時にベビーカーが準備される場所は、ケースバイケースです。
飛行機から通路を通って直接空港に行ける場合は、飛行機の搭乗口を出てすぐに準備されていることが多いです。ただし、搭乗口が複数ある場合、前か後ろかはわかりません。
私は後ろから出て、ベビーカーがないので客室乗務員に聞いたら、前にあると言われたことがあります。機内を再度移動する手間がかかるので、事前に確認しておくといいかもしれません。
飛行場からバスで空港に移動する場合もありますね。飛行機から階段で飛行場に降りて、近くで待っているバスにすぐに乗り込むケースです。
このときは、忙しいです。飛行場にぽつんとベビーカーがおかれていますので、自分でピックアップして、ベビーカーを開くのか開かないかの判断をして、急いでバスに乗ります。
私は大体開かないです。あの急いでバスに乗らなければならない空気の中、ベビーカーを開いて子どもを乗せて荷物を準備する心の余裕がないからです。
一度、私は、乗り換え時にあるはずのベビーカーを探していたら、結局見つからず、乗り換えに間に合わずに飛行機に乗れなかったことがありました。このときは本当に大変でした。ベビーカーは無事最終目的地に運ばれていましたが。
ベビーカーが見つからない場合には、添乗員にすぐにどこにあるか尋ねましょう。どこにあるのか、どこに運ばれるのかを教えてくれます。
機内で遊べるおもちゃ
次の点に注意して、子どもの年齢に合わせた新しいおもちゃや、お気に入りのおもちゃを準備します。
- 音がでないもの
- あまり高価でないもの
- あまり小さくないもの
- 時と場所にふさわしいもの
音が出ると、周りの人に迷惑なので、音が出ないものを選びます。
機内は狭く、暗いです。なくすことを前提に、なくしても悲しくならない程度の値段のおもちゃを選びます。
また、小さすぎると機内ではすぐに見失います。ある程度の大きさのものを選びます。
最後に、機内で遊ぶという前提を忘れないようにします。
私は一度、スライムを買って搭乗前の待ち時間で子どもに渡したことがあります。
しかし、べたべたいろんなものにくっついて、収拾がつかなくなりすぐに捨てました(服にもついて、最終的に落ちなかったので捨てました)。
お気に入りのおもちゃを捨てられた子どもは当然不機嫌になり、あとが大変でした。
子どもがおもちゃで遊ぶ図をイメージして、問題なく遊べそうなものを複数選んで、小出しにするとよいでしょう。100均のおもちゃのブースをぶらぶら見ていると、掘り出し物が見つかることもあります。
タブレットとイヤホン
タブレットを見られる年齢の子であれば、タブレットとイヤホンがあるととても便利です。
航空会社の備え付けのビデオも見ることができますが、子どもが気に入るものがないとすぐに飽きてしまいますし、動作が難しくて、小さい子ども一人では使いこなせません。
WiFiが使えなくても、事前にタブレットに子どもが好きな番組をダウンロードしておけば、子どもは自分で探して見てくれます。大助かりです。
イヤホンは、ワイヤレスに対応していない飛行機もあるので、ワイヤレス型は選ばない方がいいかもしれません。
着替えとして新しくない服
着替えは、月齢が低いほどたくさん必要です。多めに持っていきます。
そして、着替えは、新しくない、古い服を持っていくようにします。私は、着替えた後、着ていた服は思い切って捨てています。
着替えた服を区別してバックに詰めるという作業が大変ですし、もし汚れて洗ったら水でぬれた服は大変重くなります。荷物が減らないどころか増えて、さらに重くなってストレスになるので、ストレスはなるべく排除します。
特にワンオペで持てる荷物の量が限られているときは、捨てることで荷物が増えないようにします。
私は、初めての子連れ飛行機移動で、友達からもらった新しい服を着替えに持っていきましたが、おむつから漏れた便ですこしだけ汚れてしまいました。
しかももう何度も着替えていたので、多めに持って行ったはずの着替えもなくなってしまいました。
仕方なく、汚れた部分だけ洗ってそのまま着せていましたが、それも結構なストレスです。
着替えの服は、捨てても惜しくないものを、多めに持っていくようにします。
おむつとおしりふき、おむつ替えシート、ビニール袋
おむつを利用している子どもは、おむつ替えセットは必須です。
オムツの数は、移動時間から必要な数を計算し、それよりも多めに持っていくようにします。
足りなくなった場合には、航空会社によってはもらえることもあるようです。しかし、サイズがそろっているとは限らず、余りもないかもしれません。もらえることを前提とした数を持っていくのはリスクが高いのでやめた方がいいでしょう。
飛行機のトイレには、ほぼおむつ替え台がついていますが、小さいです。
大きな赤ちゃんだと、頭が壁にぶつかるくらいギリギリです。また、トイレの形によっておむつ替え台の形が違います。
自分でおむつを替えやすいな、と思ったおむつ替え台があるトイレを使うとよいと思います。
また、おむつ替え台にはクッションなどはついていませんので、硬くて冷たいです。寝てオムツを替える必要がある月齢の子は、下にひくタオルや使い捨てのおむつ替えシートを準備しておくとよいでしょう。
私は使い捨ておむつ替えシートを小さめに切っておき、汚れたら捨てていました。
オムツは、私の乗った航空会社では、トイレの中のごみ箱に捨てることができましたが、航空会社によっては捨てられないかもしれません。事前に聞いておくとよいでしょう。
におい防止のため、小さいビニール袋に入れて捨てるようにします。
機内で出たごみをまとめておくことができるので、大きめのビニール袋もあると便利です。
授乳ケープ
授乳中の子がいる場合は、授乳ケープを持参します。
自席で、授乳することができます。
離陸や着陸の時に、タイミングよく授乳できれば、耳抜きとしても効果があります。
抱っこ紐
子どもがぐずったときに、ずっと抱っこしてあやすのは大変です。
抱っこ紐があれば、あやすときに力強い味方となってくれるでしょう。
抱っこ紐のまま寝てくれれば、そのまま自分は自席に座って休むこともできます。
離乳食、幼児食、おかし
航空会社には、離乳食や幼児食をサービスとしてもらうことができます。
事前予約が必要な場合には、各航空会社の指示に従って予約をします。
私は、一度、予約用サイトから予約をしたつもりがなぜか予約できていなかったようで、2歳の子どもに通常の大人と同じ食事が渡されたときには慌てました。
ネット経由で予約をする場合、予約確定のボタンをクリックし忘れたりして予約できていないかもしれません。後で一度確認しましょう。
きちんと予約できたとしても、子どもが食べられる食事とは限りません。いつも食べている離乳食や食事も持参しておく方が安心です。
離乳食は、食べ残したときに封ができるガラス瓶タイプが便利ですが、重いです。
月齢にもよりますが、私はプラスチック製のお皿に入ったタイプのものを持参して、食べ残したら捨てていました。
別途お皿が必要なタイプの離乳食は、準備も後片付けも大変なのでお勧めしません。
離乳食は、空港にもよりますが、保安検査の時に通常の荷物とは分けて検査されることがあります。保安検査の前に、出しやすいようにまとめておくとスムーズです。
また、幼児食も、好き嫌いのある子どもだと、食べられるものがないときがあります。いつも食べているごはん(コンビニおにぎりとか)などを、別途持参するとよいかもしれません。
忘れてはならないのがお菓子です。おなかがすいたときや、不機嫌になったときの機嫌取りのためのお菓子は十分に用意します。
哺乳瓶、ミルク、ミルク用のお湯・水
哺乳瓶は、本当に悩ましい問題です。
私が初めて国際線の飛行機に子連れで乗ったとき、子どもは2ケ月だったので、どう対策して旅行すればいいか、調べに調べました。
私の体験も踏まえて、説明します。
|哺乳瓶
使い捨て哺乳瓶もありますが、子どもによっては、いつもと違うので吸えないとか、もれるとかいう問題もあるようですので、私は使ったことがありません。
ただし使い捨て哺乳瓶を事前に使ってみて、赤ちゃんが問題なく飲めるのであれば、使った後に捨てられますので、荷物の軽量化に役立つと思います。
移動時間から計算して、必要な数の哺乳瓶を持参します。
熱湯消毒が推奨されている月齢の子は、洗って使いまわすことができませんので、複数持っていくしかありません。
ガラス製の哺乳瓶は重いので、荷物の軽量化という観点からはプラスチック製をお勧めします。
|ミルク
いつも赤ちゃんが飲んでいるミルクを持参します。
今は液体ミルクもありますので、赤ちゃんが飲んでくれるようなら、そちらがあると便利です。
粉ミルクの場合、揺れる機内で粉ミルクを計量するのは大変なので、事前に計量しておくか、キューブタイプの粉ミルクを選ぶとよいと思います。
|ミルク用のお湯・水
赤ちゃんのミルク用のお湯や水は、空港の保安検査も通ることができます。
通常の荷物と別に検査されますので、保安検査の前に出しやすいようにまとめておくとスムーズです。
私は子どもの月齢が小さい頃は、熱い温度のお湯と、白湯を別々の水筒に入れて持ち込みました。
いろんな空港で保安検査を通りましたが、「赤ちゃん用の水です」といえば、別に液体検査を経たうえで機内に持ち込むことができました。飛行時間に比してあんまり量が多いと持ち込み不可かもしれませんが、10時間程度のフライトで1リットル~1.5リットル程度であれば何か言われたことはありません。
何歳までの子どもなら、お湯や水が保安検査を通って持ち込めるのかはわかりません。私のケースでは、2歳直前の子同伴では、大丈夫でした。
空港によってルールは違うと思うので、何歳まで子どもようの液体持ち込みが大丈夫か、気になる方は事前に問い合わせるようにしましょう。
ここまで、子連れ旅行に必携の当日あると心強いアイテムを紹介しました。
これらのアイテムを有効に利用して、子連れ旅行を少しでも安全に楽にできることを心からお祈りします。 後編では、子連れ飛行機旅行で起こるトラブルへの対策を説明します!