弁護士とつくる “あそびメディア”

歴史好き弁護士が行く!日本の史跡めぐり【二条城周辺(第一回)】

弁護士

神野 由貴

こんにちは、弁護士の神野です。

私、小学生の頃から大の歴史好き。

歴史の魅力はなんといっても、「なぜこの人が勝者となったのか」「この出来事が、後世に与えた影響は何か」など、考察する楽しさです。

普段から歴史関連の書籍や歴史小説を読んで、アレコレと思いを巡らせているのですが、そうなると「実際に自分の目で見たい!」と思うもの。そこで時間ができれば、お城をはじめ、歴史的な名所を巡っています。

さて、そんな日本にある ”様々な歴史“ について、今回より【日本の史跡めぐり】企画としてご紹介。これから全国の歴史的な名所をご紹介し、みなさんにも一緒に旅をした気分になってもらえればと思っています。

第一回目となる今回行ってきたのが、京都。「日本100名城」の一つでもある『二条城』周辺を散策します!


二条城を散策

『二条城』は、地下鉄『二条城前駅』の階段を上がったら目の前!私のような方向音痴でも迷いません!

二条城は、1603年(慶長8年)に徳川家康の命によりつくられました。

徳川家康の征夷大将軍の就任を祝う会にはじまり、江戸幕府最後の将軍である徳川慶喜が大政奉還の意思を表明したのも、この二条城。

まさに、約260年にわたった徳川幕府の「はじまり」と「おわり」を刻んだお城です。

『二条城』を囲うお堀

現在、二条城の正式名称は『元離宮二条城』。明治時代、皇室の別邸(離宮)の役割を担っていたことから、この名に改称されました。

1994年、二条城はユネスコ「世界文化遺産」にも登録。城内には、歴史を紹介する看板もあります。

今回は中の撮影はできていないのですが、お城の中に入ると、綺麗な日本庭園を見ることもできます。

さらに中には、教科書でおなじみ?の大政奉還の絵(大広間に大名が並んで、将軍の言葉を聞いている絵)が人形で再現された展示も。「教科書で見たのと同じ!」というだけで、意外と感動します(笑)。


二条城のすぐ隣。平安京最古の史跡『神泉苑』

そして『二条城』の周辺(すぐ隣)には、平安京最古の史跡である、『神泉苑』もあります。

『神泉苑』は、794年(延暦13年)に桓武天皇が平安京をつくる際、禁苑(皇居の庭)として造営されました。現在は寺院になっています。

空海(弘法大師)にゆかりがあり、パワースポットとしても有名みたいです。

あまり天気が良くなかったのが悔やまれますが、綺麗な庭園です。

以前にも来たことがあったのですが、相変わらず可愛いアヒルがいました(笑)。

左:鯉塚(こいづか)、右:亀塚(かめづか)

池を泳ぐ鯉や亀をはじめ、あらゆる生き物への感謝・供養の目的から建立されたようです。

動物が多く、鯉のエサも売っていました。

鯉のエサを買ってあげようとしていた人がいたのですが、ほとんどハトが奪っていきました(笑)

まあ、前に来たことはあったので「特に変わらないなあ」と思っていたら…

板倉勝重の供養塔がありました!

(以前(2017年秋)来た時にはまったく気付かなかった…)


板倉勝重は、徳川家康に仕え、江戸時代前期に活躍した人物です。武士というより「優秀な官吏」といったイメージが強いですね。

三十代半ばで僧侶から武士に転身し、町奉行や京都所司代として活躍します。

自分の未来に希望が持てるので(笑)、遅咲きの歴史上の人物を見つけると嬉しく感じませんか?

去年読んだ小説によく登場していたのもあり… 感慨深い!

(ちなみに主人公は金地院崇伝こと以心崇伝でした。崇伝は方広寺鐘銘事件の印象が強く、あまり良いイメージがないようですが、私は大好きです。権謀術数は歴史の醍醐味…!)

前回来た時にこの供養塔に気付いたとしても、板倉勝重の名前すら知らなかったので、何の感慨もなかったでしょう。今回来て良かったです!


そしてもう一人。片桐且元の供養塔にもご挨拶。

片桐且元の供養塔

「方広寺鐘銘事件では大変でしたね…」と心の中で語りかけました(笑)。

片桐且元は、豊臣家が方広寺の鐘銘に難癖をつけられた際に、徳川家康に釈明しに行った豊臣家の家老です。

そして、その際の意思疎通などがうまくいかず、豊臣家からは内通の疑いをかけられることとなります。

結果として豊臣恩顧の大名である片桐且元は失脚し、豊臣家は貴重な人材を失うことになりました。

これも、徳川家康の策略のような気がしますが……いろいろな説があり真相はわかりませんが、私は好意的に理解しています。

(きっと彼は損な役回りをさせられたのだと思っています)


またもう一つ、『二条城』周辺には、『御金神社』といういかにも金運アップにご利益のありそうな神社があります。せっかくなので行ってきました。

入口では「金色の鳥居」がお出迎え。

二条城から徒歩数分圏内ですが、住宅街にある小さな神社なので、うっかりしたら見逃しそうです。

金・銀・銅をはじめ、金属の守り神がまつられているようです。

平日に行きましたが、参拝客がたくさん並んでいました!

みんなお金が好きですね(笑)

私もしっかり参拝してきました!


おわりに

最後までご覧いただきありがとうございました!

歴史は、「すでに決まっている、変わらない事実」ではありません。それだけでなく、すでに結果を知っている未来からの視点では、見えてこないこともあります。

従来 “常識” とされていたことも、新たな発見によってひっくり返ることも多いです。

またそれによって、これまで感じていた疑問が解決したり、不思議に思っていたことが明らかになったりすることもあります。

ぜひそういった歴史のおもしろさを、全国の史跡めぐりを通してお届けできればと思っています。次回もぜひ、お付き合いいただけるとうれしいです!