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子連れ飛行機旅行をラクにしたい!必見の事前準備と対策【後編】

弁護士

川原朋子

子連れ飛行機旅行について、前編では事前準備について、中編では当日あると心強いアイテムを説明しました。

最後となる後編では、トラブルへの対策について説明します!

【プロフィール】川原 朋子
青森県出身。「人を直接助ける仕事がしたい」と、働きながら夜間のロースクールに通い、司法試験に合格。弁護士に加え、メンタル心理カウンセラーなど多数の資格を持つ。現在、アディーレ法律事務所では、弁護士の立場からマーケティング施策などに従事。プライベートでは海外ドラマが好きで、なかでも好きなのは「刑事もの」や「弁護もの」。特に女性弁護士アリーが主人公の『アリーマイラブ』は、子どもの頃から何度も見返すほどのお気に入り。(埼玉弁護士会 所属)


旅行は非日常!トラブルへの対策

いくら事前に準備していても、旅行には予想外のトラブルがあるものです。

子連れだと尚更です。

トラブルへの対策を解説します。



空港までの移動トラブルへの対策

決められたチェックインの時間や搭乗時間に遅れると、基本的に航空会社は対応してくれません。乗り遅れることになります。

そこで、時間厳守で空港までたどり着く必要があります。

自動車で移動するのであれば、渋滞を見越して早めに出発します。

電車移動であれば、何らかの問題があって予定していた路線が止まってしまうかもしれません。

なので、いくつかの移動手段を事前に把握しておくと、いざというときに慌てません。

私は、電車が電気系統トラブルで止まってしまい、いつ動くかわからないと言われたとき、本当に慌てました。

チェックインの時間も迫っています。結局、電車での別の移動手段が見つけられず、タクシーを使うことにしました。しかし、それなりに人の多い駅で、しかも雨だったこともあり、なかなかタクシーも捕まえることができませんでした。

何とかタクシーを捕まえて空港に向かいましたが、間に合うかどうか不安で「乗り遅れたらどうしよう」とずっと考えていました。深夜便で後続便はないし、乗り遅れたら家に帰れないから泊まるしかないけどホテルが取れるのか、一泊するのに荷物は不十分だから買い出しに行かないと、とか。

結局どうにか間に合いましたが、搭乗時間も迫っていたので、チェックインしてからはベビーカーを押して走りました。3歳の子どもにも頑張って走ってもらいました。



機内での耳の不快感対策

機内での耳の不快感は、気圧の変化によって起こります。

子どもが耳の痛みを感じるのを防ぐために、離陸や着陸の際には飴やガムを与え、耳の圧を緩和しましょう。

赤ちゃんの場合は、授乳したり、哺乳瓶でミルクをあげたり、おしゃぶりを使ったりすると効果的です。 また、耳栓も役立ちます。

これらのアイテムを用意しておくことで、子連れ旅行中の機内での耳の不快感を軽減することができるでしょう。



機内の寒さ対策

機内は、基本的に快適な温度に保たれますが、それでもやっぱり寒かったり暑かったりします。

寒いとき用に、大きめのタオルや長袖シャツを準備するようにしましょう。



機内のケガ対策

2歳児未満の子どもを膝の上に座らせる場合、半ズボンやはだしだと、思わぬところに足をはさんだり、すったりしてケガをすることがあります。

夏でも、肌を出さずに、長ズボンと靴下をはかせると、けが予防になります。



機内の体調不良対策

乗り物酔いする子どもは、乗り物酔いの薬を事前に飲んでおくとよいでしょう。

体温計も、子どもの体調変化に気づくことができるので、持参しておくと便利です。

もし吐いて汚してしまったり、体調不良になったりした場合には、すぐに客室乗務員に伝えましょう。



子連れ飛行機旅行のトラブル回避方法

子連れ飛行機旅行では、周りの人にとっても気を使います。

しかし、子どもは泣くものですし、親の思った通りには動いてくれません。

そこで、子連れ飛行機で、周りとのトラブルを回避する方法について解説します。

事前に席を予約する

バシネットを利用する場合、バシネットを利用できる席には限りがありますので、早めに予約します。

バシネットを利用しなくても、バシネットが設置できる席は前に席がありませんので、足場が通常より広いです。

ですので、別途料金はかかりますが、私は子連れ飛行機旅行のときは、この広い席を予約しています。子どもの世話をするのに便利だからです。

この足場の広い席は、子連れでない人も予約できますが、バシネットが設置される席なので、赤ちゃん・子連れの客が座る可能性が高いと予想できるのではないか、と思っています。

ただこの足場の広い席ですが、飛行機にもよるのでしょうが、ひじ掛けが一部上がりません。

ひじ掛けが上がらない席を隣同士で予約してしまうと、子どもとの間に常にひじ掛けがある状態になり、大変邪魔でした。

2席予約する場合には、ひじ掛けが上がる席を並んで予約した方が便利です。気になる方は、予約したい便がどうなっているのか、航空会社に聞いてみるといいかもしれません(私は聞いたことがないので、答えてくれるのかはわかりませんが)。

10回以上は子連れで飛行機に乗っていますが、一度だけ、離陸時に膝上に抱っこしている子どもが大声で泣きだして、なかなか泣き止まなかったことがあります。離陸時なので、立ってあやすことはできません。

周りの人は心配してくれましたが、「子どもがうるさい」「静かにしてくれ」といったような苦情はありませんでした。

狭い機内で、子どもも頑張っている、お互い様という優しい空気が、そこにはあるのかもしれません。



隣の人に前もって伝えておく

生後数ヶ月などの赤ちゃんを連れて飛行機に乗るとき、私は、バシネット席の隣に人がいたら、前もって、「この子はまだ〇ヶ月なので、泣きます。ご迷惑をおかけすると思います」旨を伝えておくようにしました。結果的にミルクを上げるとき以外はほとんど寝ていて、あまり泣かず、「全然泣きませんでしたね」と言われたこともありますが。

ここら辺は、隣席の人とどうコミュニケーションをとるかという問題なので、自分で適切だという範囲内で話をすればいいと思います。



空港についてから、搭乗までの流れ

空港の移動も非日常なので、慌てることも多いです。

事前にイメージトレーニングして、当日スムーズに搭乗できるようにします。

パスポートと搭乗券は、一緒にしてすぐに出せるところにしまっておきましょう。

通常、空港についてから飛行機に搭乗するまでの流れは次の通りです。

  1. 事前に空港に荷物を送っている場合は、宅配窓口で荷物を受け取る
  2. 荷物をチェックインカンターまで運ぶ
  3. チェックインカウンターで荷物預け入れ
  4. ベビーカーを搭乗まで利用したい場合は必ず告げて、タグをもらう
  5. 搭乗時間とゲートを確認
  6. はやめにトイレやおむつ替えをすましておく
  7. 時間的余裕をもってゲートまで行く
  8. 搭乗手続き(優先搭乗)


万が一の遅延や欠航時の対応策と保険の活用

遅延や欠航時は、航空会社に確認し、対応策を尋ねましょう。

特に、遅延で乗り継ぎの便に間に合わないというケースでは、乗り継ぎの便も変更する必要があります。

遅延や欠航に対応した旅行保険もあります。

子どもはいつ体調を崩すかわかりません。海外で医者に診てもらうとなると、保険が使えませんので、費用が大変高額になる恐れがあります。

海外旅行保険は、旅行期間や旅行場所にもよりますが、そこまで費用負担なく加入できるものが多いです。心配な人は、事前に検討して加入しておくとよいでしょう。

空港に窓口や機械があれば、旅行当日、空港で加入することもできます。



子連れ飛行機旅行:お疲れさま&次回へのアドバイス!

旅行大変お疲れさまでした!

子連れ飛行機旅行は大変ですが、安全に子どもと一緒に楽しめたのであれば、旅行は大成功です。

次回の子連れ旅行が、より楽なスムーズなものとするために、今回の経験を振り返ってみましょう。

どんなアイテムが役立ったのか、どんな対策が効果的だったのかを振り返ることで、次回の旅行がもっともっと快適になります。

それでは、これからもお子様と安全で楽しい旅行ができることを願っています!