【きょうのギモン】司法試験に合格した後も、さらに試験に合格しないと弁護士になれないって本当ですか?
弁護士
神野由貴
【きょうの弁護士】神野 由貴
税関職員の経歴を経て、弁護士に。アディーレ法律事務所にて、不貞慰謝料の請求における交渉・訴訟、また弁護士の視点からマーケティング施策などに携わる。プライベートでは、小学生の頃からの歴史好き。歴史ドラマやYouTube、書籍など、普段から様々な歴史コンテンツを楽しみ、時間ができれば、歴史的な名所にも足を運んでいる。(兵庫県弁護士会 所属)
ポイント① 司法試験に合格したら、すぐ弁護士になれるわけではない
そもそも、司法試験に合格したら、すぐに弁護士になれるわけではありません。
原則として 『司法修習』という1年間の研修を受け、最後の卒業試験のようなものに合格してはじめて、弁護士、検察官、裁判官になることができます。
この試験の正式名称は「司法修習生考試」といいますが、一般的には『二回試験』と呼ばれています。
司法試験に続く「二回目の試験」という意味で、このような通称になったようです。
ポイント② 合格率は高い…けどなかなか過酷な試験
『二回試験』は、1日1科目の計5日間行われます。
1科目の試験時間は、およそ7~8時間程度。よく驚かれるのは、昼食を食べながら試験を受けることです。
正確には、一応「昼食を食べる時間」が設けられているのですが、その時間も、問題を検討し、解答用紙に記入することは可能です。
というか、そもそも昼食のために試験室を出ることは認められていないため、各自用意した昼食を食べながら、試験を受けることになります。
合格率は例年98~99%ほどで、ほとんどの修習生が合格する試験ですが、個人的には司法試験よりも体力的・精神的につらかった気がします…。