【きょうのギモン】違法アップロードされた動画を観ていたら、罪に問われたりしますか?
弁護士
神野由貴
【きょうの弁護士】神野 由貴
税関職員の経歴を経て、弁護士に。アディーレ法律事務所にて、不貞慰謝料の請求における交渉・訴訟、また弁護士の視点からマーケティング施策などに携わる。プライベートでは、小学生の頃からの歴史好き。歴史ドラマやYouTube、書籍など、普段から様々な歴史コンテンツを楽しみ、時間ができれば、歴史的な名所にも足を運んでいる。(兵庫県弁護士会 所属)
ポイント① 著作権者の許可なくアップすれば、著作権法違反に
著作権者の許可なくインターネット上に著作物である動画を公開する、いわゆる「違法アップロード」は、『著作権法』に違反する行為です。そのためアップロードした者は、刑事責任や民事責任を負う可能性があります。
一方、 違法にアップロードされた「動画を視聴した」にとどまる場合、現行の日本の『著作権法』では直接的に罰せられることはありません。
ポイント② 違法アップロードと知りながらダウンロードするのはNG
しかし、 違法アップロードされた動画だと知りながら、ダウンロードする行為は、『著作権法』に違反する可能性があります。
これは、たとえ「私的使用目的(自分だけで楽しむなど)」であっても刑事罰の対象とされているため、注意が必要です。
「映画など、正規版が有償で提供されている著作物の海賊版(違法アップロードされた動画)を、反復・継続してダウンロードした」場合、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。
また法律違反ではないにせよ、違法アップロードされた動画を視聴すること自体が、倫理的に問題であることは考慮した方がいいでしょう。
著作権者の権利を侵害する行為を助長することになりかねないため、合法的な手段でコンテンツを楽しむことをおすすめします。