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【きょうのギモン】日本にはどんな刑罰の種類があるんですか?

弁護士

神野由貴


【きょうの弁護士】神野 由貴
税関職員の経歴を経て、弁護士に。アディーレ法律事務所にて、不貞慰謝料の請求における交渉・訴訟、また弁護士の視点からマーケティング施策などに携わる。プライベートでは、小学生の頃からの歴史好き。歴史ドラマやYouTube、書籍など、普段から様々な歴史コンテンツを楽しみ、時間ができれば、歴史的な名所にも足を運んでいる。(兵庫県弁護士会 所属)


刑の種類は、「刑法 第9条」によって定められています。

死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とする。
引用:刑法 第9条

『死刑』は、生命を奪う生命刑です。日本では絞首刑が用いられており、「刑法 第11条」によって定められています。

『懲役』『禁錮』『拘留』は、自由を奪う自由刑です。 刑務作業が義務なのが『懲役』、義務ではないのが『禁錮』 です。また『拘留』は、「1日以上30日未満」という短期間だけ刑事施設に拘置される刑で、刑務作業は義務ではありません。

『罰金』と『科料』は、一定額の財産を奪う財産刑です。両者の違いは金額で、 『罰金』は原則として「1万円以上」、『科料』は「1,000円以上1万円未満」 の財産を徴収されます。

なお、付加刑(※)である没収とは、 物の所有権を剥奪して国の物にする処分 のことです。

※主刑が言い渡された場合にのみ、それに加えて言い渡すことができる刑罰


しかし、この日本の刑罰が大きく変わります!

2022年6月の刑法改正により、 『懲役刑』と『禁錮刑』が廃止されて『拘禁刑』に1本化されることとなりました。 この改正刑法が施行されるのは、2025年6月からとなっています。

刑罰の種類が変わるのは、刑法が1907(明治40)年に制定されてから初めてのことです。